“真面目は裏切らない”。コツコツと自分らしく続けることが、 私の明日を作っています。・長井かおりさん<前編>

第33回目は、ヘア&メイクアップアーティストの長井かおりさんにご登場いただきました。明るくとても気さくなお人柄で、幅広い層の女性から厚い支持を得ている長井さんに、ヘア&メイクアップアーティストを目指したきっかけやお仕事で心がけていること、日々のスキンケアなどについてお話を伺いました。

メイクを通して、もっと世の中の女性たちの役に立ちたい

ー 長井さんがヘア&メイクアップアーティストを目指されたきっかけを教えてください。

長井さん:

もともと美容の世界に入ったのは、美容部員からでした。毎日店頭で一般女性の求めることや悩みに触れているうちに、もっといろいろな化粧品を使って、世の中の女性の役に立ちたいと思い、ヘア&メイクアップアーティストに転身しました。

ー メディアでも引っ張りだこの長井さんですが、今でもメイクレッスンやイベントで一般女性と接する機会も多いそうですね。

長井さん:

イベントに呼んでいただくこともありますし、月1回自主主催のメイクレッスンも行っています。メイクテクニックを直接お伝えできるのはもちろんですが、皆さんがいま何に悩んでいるのか、どんな情報を必要としているのか、リアルな声が聞けるので私にとってもいい場となっています。毎回発見があって楽しいんです。

ー 長井さんがお仕事をされる上で、心がけていることなどはありますか?

長井さん:

メイクテクニックを発信するときは自分の基準だけではなく、皆さんが実際にできるかできないかで判断して発信します。一般の方でもできるテクニック、もしくはちょっと頑張ったらできるかなというテクニックであることを心がけています。憧れで終わるのではなく、ちゃんと日常に取り入れてもっとメイクを楽しんでもらいたくて。

ー これまで仕事で挫折や迷うこともあったのでしょうか?

長井さん:

理想と現実のギャップに悩んだり迷ったり、うまくいかないこともたくさんありました。長く続けてきたので嫌な経験ももちろんありましたけど、それがあったからこそ、今があるなとも思います。苦労は自分が望んでできるものではないから、それはできてよかったかなって。なんだか根性論みたいですが(笑)。

「真面目は裏切らない」。目の前にある仕事を丁寧に取り組んでいきたい

ー そうなのですね。たくさんのことを経験されてきた長井さんの、ベースになっている考え方や想いなどはありますか?

長井さん:

「真面目は裏切らない」ということ。続けてきて一番に思うことは、真面目にやっていればいいことがある。誰にでも波はあるけど、ずるいことをせず、信念を曲げず、流されず、わたしらしくいること。大きな目標とかではなく、目の前にある仕事を丁寧に、1つ1つ真面目に取り組むことが、私にとって大切なベースになっています。モードすぎるメイクに憧れた時期もあったのですが、自分は芸術肌ではないなと認識してからは、正直に自分らしく努力を続けようと思ったんです。

ー いろいろな経験や葛藤を経て、いまの長井さんのスタイルが確率されたのですね。今後の展望や目標はありますか?

長井さん:

よくいただく質問なのですが、あまり先のことは考えていないんです。それよりも、いま求められていることに、100%はもちろんそれ以上で応えたい。そこからまた自然と次へ繋がっていって。自分から向かっていくというよりは、私が応えることで周りの皆さんに新しい出会いや世界を見せてもらっているような感じです。だから、これからも目の前のことに向き合って、一日一日を大切に進めればと思っています。

ー 真摯に仕事に向き合うことで、自然と広がりが生まれるのは素敵ですね。

長井さん:

これでも、自分から挑戦したい仕事を得るために積極的にアピールしていた時期もあったんです。でもその時は思うように仕事は決まらなかったですね。その世界が自分には合っていなかったのかもしれないし、実力が追いついていないのに求めてしまっていたのかもしれません。今こうして一つひとつの仕事を積み重ねていくことで、世の中の女性の役に立つことが、私らしさなんだなと思えるようになりました。

自分らしく、心地よく、柔軟に生きている女性が理想です

ー 朗らかな笑顔で、柔らかい印象の長井さんですが、美しさを保つ秘訣を教えてください。スキンケアで気をつけていることや習慣はありますか?

長井さん:

毎日しっかりきちんとケアしないといけないというよりは、その時の肌状態や状況に合わせて変えています。疲れている時は簡単なケアで済ませたり、余裕がある時はスペシャルケアをしたり。でも極端に荒れたりはしないよう、帳尻を合わせながらケアしています。毎日あれしなきゃこれしなきゃと、頑張りすぎると疲れてしまいますから。

ー 安心しました(笑)。長井さんのスキンケアで大切なポイントは何でしょうか。

長井さん:

私はスキンケアをする時、手の感覚を大事にしています。肌の調子は毎日変わるから、いつも使っている化粧品でも、パパッと使うのではなく、今日は乾きが早いなとかベタつくなとか、馴染みが悪いなとか、きちんと手で確かめるようにしています。メイクと同じで、無意識にできるようになるまではちょっと大変かもしれませんが、なんとなくでも自分の肌の状態を知っておくと、適切なケアができるようになると同時に、上手に手を抜けるようにもなりますよ。

ー 最後に、長井さんが想う、理想の女性像や女性の美しさについて教えてください。

長井さん:

日々の生活もそうですが、ファッションや美容においても、自分らしく心地よく生きている人は素敵だなと感じます。「自分らしさ」って難しいですが、自分の性格やタイプから逸脱せず、すべてが自分らしさの延長にあることかなと。自分の生き方を認めながら、トレンドも自分の延長線で上手に取り入れて、新しいことにも柔軟にチャレンジできる人って、とても魅力的ですよね。周りからも「なんかちょっと素敵だよね」って言われるような。心地よいバランス感覚を持っている女性が理想です。

Photos by:Yoshimi Kikuchi

長井かおりさん

長井かおりさん
(ながい・かおり)
ヘア&メイクアップアーティスト。短大卒業後、化粧品会社の美容部員を経て、2005年にヘア&メイクアップアーティストへ転身。年齢や職業に関係なく、「誰にでも似合う自分史上一番キレイになれるメイク」テクニックが評価され、雑誌、広告、映像など幅広いジャンルで活動し、モデルや女優のヘアメイクを手掛ける。わかりやすく理論的なテクニックも人気で、全国でメイクアップセミナーの講師活動やイベントなどでのメイクデモンストレーションにも、多く出演。著書に『~周囲がざわつく自分になる~ 必要なのはコスメではなくテクニック 』(ダイヤモンド社)、『テクニックさえ身につければ、「キレイ」はもっと引き出せる』(講談社)などがある。https://www.nagaikaori.com Instagram:@kaorimake

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