Organic Report 地球環境のことを大切に考えながら、本当に安全でよいものを皆さまにお届けしようと、真剣に取り組んでいる人たちがいます。その人々の想いやこだわりとともに、オーガニックの“今”を伝えます。

丹波篠山の「合鴨農法をたずねて」 ドゥーオーガニックの商品に使われる有機植物のなかで「有機玄米」は、保湿性に優れたエキスが抽出される代表的な原料のひとつ。その有機米を育てている農家の井関さんに、オーガニックへのこだわりを伺いました。

兵庫県の中東部に位置する丹波篠山の地で、農薬や化学肥料を使わずに有機米を作っている井関農園。
安心できる安全なお米を作るために、井関さんは、さまざまな農法を実践しています。なかでも特徴的なのが「合鴨農法」といわれるもの。これは、合鴨を水田に放すことによって、雑草や害虫を防除し、無農薬で安全な有機米を栽培することができる農法です。井関さんは、有機農産物が今ほど注目されていない16年ほど前から合鴨農法を実践してきました。
井関さんの無農薬栽培には妥協がありません。種は薬を使わず、65度のお湯に浸けることで消毒します。苗床作りにも、もみ殻や砕いた石など、天然のものを使用。「市販の土では化学肥料が使われていることが多いため、うちでは使わないんですよ」と井関さん。

井関農園がある兵庫県の丹波篠山。古くは湖があったため、土壌には豊富な栄養分が含まれています。盆地特有の内陸性気候で昼夜の気温差が大きく、山々から流れる清らかな水に恵まれた、お米の名産地です。

子供たちに安全で安心できるものを与えたい。

「毎年、自然環境の変化に合わせて、生産方法も変わるので日々勉強です。自然が相手の仕事ですから、苦労は当たり前です」と、安心でおいしい農作物づくりに励む井関義次さん(左)と、お父さんの昭二さん(右)。 「稲刈りに来てくれる小学生から『おじさん、安全なお米をありがとう!』って言われた時は嬉しかったですね。購入されたお客さまが、わざわざ農場に見学に来てくれたこともありました」と、エピソードを話してくれました。

このような徹底したこだわりのきっかけを聞いてみると、「自分の子供に安全で安心できるものを与えたい。そう思ったのが原点でした。以前よりは安全なものが手に入りやすくなりましたが、『特別栽培』とか『有機栽培』とか、いろいろな表示があって、まだ本当に安全だといえる農作物を見つけるのは難しいと思います。であれば、自分が“本物”と自信を持って言えるものを、手をかけて作ることで、世の中の農作物がどんどん安全になれば」と語ってくれました。「農薬を使わなくなり、私の水田のまわりに、昔はよく見かけた生き物が戻ってきました。地球が生き返ってくる感じがして嬉しいですね。自然と調和する農法で作られる有機米が、次の時代の子供たちへ受け継がれていけば、環境問題や温暖化などの問題はなくなるのではないかと思っています」。

こうして丹精込めて作られた貴重なお米から、ドゥーオーガニックに配合されている美容成分は抽出されています。私たちジャパンオーガニックも、井関さんのような熱意ある方々と想いをひとつにして、皆さまに喜ばれる製品づくりに努めていきたいと思います。

合鴨農法のココがすごい!

合鴨が泳ぎ回ると水田が泥水で濁るため、光合成が起こらず、雑草が生えづらくなる。生えかけの芽も、食欲旺盛な合鴨が食べてくれる。

合鴨は雑食なので、水田にいる害虫も食べてくれる。

合鴨が排泄する糞尿は、そのまま肥料になる。

泳ぎながらくちばしや足で泥水をかき回すので、水田内に酸素を補給できる。

稲の株元や茎が合鴨にこすられることで、どんどん強く丈夫になる。

合鴨たちの献身的な働きが、植物の持つ生命力を、さらに高めてくれます。化学合成農薬や化学肥料を使わずに3年以上経ち、有機質の堆肥で土作りをした田畑で収穫していると、認定の取得が可能な「有機JASマーク」。
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